2017
5.19

松代象山地下壕」は、第二次世界大戦の末期、軍部が最後の本土決戦の拠点として、極秘のうちに、大本営、政府各省庁等を松代の地に移すという計画のもとに、昭和19年11月11日から翌20年8月15日の終戦の日まで、わずか9か月間の間に建設された地下壕です。

ここは地質学的にも堅い岩盤地帯であるばかりでなく、海岸線からも遠く、川中島合戦の古戦場として知られている要害の地でもあります。

この地下壕は、舞鶴山(現気象庁松代地震観測所)を中心として、皆神山(みなかみやま)、象山(ぞうざん)に碁盤の目のように掘り抜かれ、その延長は約10キロメートル余りに及んでいます。

多くの人々が強制的に動員されたと言われており、当時の金額で1億円とも2億円とも言われる巨額な費用が投じられたこの建設は、食糧事情も悪く、工法も旧式な人海作戦を強いられたため、多くの犠牲者も出たといわれています。

戦後は、訪れる人も少なく忘れ去られようとしていましたが、平和な世界を後世に語り継ぐうえでの貴重な戦争遺跡として、多くの方々に知っていただくために、平成元年から壕の一部(西条口から約500mの区間)が公開されるようになりました。

戦争と平和を学ぶ貴重な史跡見学をぜひお勧めします。

見学料は無料です。
松代宮坂酒造店」さんで案内ガイドが頼めます(一人につき320円)

営業部:梅津